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質問・条例提案

2024.12.18

文書質問 気候変動による農業への影響と対策について、島しょの農業振興について有機農業推進計画について、 とや英津子(練馬区選出)

2024年第4回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者  とや英津子

質問事項
一 気候変動による農業への影響と対策について
二 有機農業推進計画について
三 島しょの農業振興について

答弁
一 気候変動による農業への影響と対策について
二 有機農業推進計画について
三 島しょの農業振興について


一 気候変動による農業への影響と対策について
 気候変動が危機的となる現在、農業生産にも甚大な影響を与えていると考えるが、特に昨年はこれまで最高の暑さであり今年も猛暑だった。この猛暑は農作物の成育や品質に大きく影響している。
 根本的には気候変動対策の抜本的な強化が求められるが、農業を営む方々にとって喫緊の課題であり、対策は急務である。

東京の都市農業における気候変動の影響についてうかがう。

猛暑対策として、これまでどのような支援を行ってきたのか、都の支援の実績についてうかがう。

このまま猛暑が続けば、暑さに強い品種の改良や転作、作付け時期の変更など余儀なくされ、離農や大きな負担が想定される。都はどう考え、どう対策を取るのかうかがう。

二 有機農業推進計画について
生物多様性条約国際会議では、過剰な肥料と農薬のリスクを2030年までに半減させる目標をもっており、日本でも進めることが求められている。東京都として過剰な肥料と農薬のリスクを減らすための目標を定めているか。

有機農業のメリットについてうかがう。

「有機JAS」認証を取得している生産者は何戸か。また取得するための条件をうかがう。

東京都で進める「東京エコ農産物認証制度」について、認証条件と申請方法をうかがう。

有機農業を進めるにあたっての課題はなにか。有機農業を進めるにあたり、どのような取り組みをしているか。需要調査の結果と合わせてうかがう。

農家の所得保障は農業を続けて行く上で重要だと考えるがいかがか。

三 島しょの農業振興について
 島しょ地域は、日常的に食用される野菜に加え、あした葉、椿油、フェニックス・ロベレニーやストレイチアなどの観葉植物など、島しょ地域特有の産品を生産している。こうした島しょ地域の農業は東京都の農業の多様性を示すものであるが、同時に島しょ地域特有の困難もある。こうした困難に対する東京都の施策強化を求める。

島しょは、農業生産物がタイワンザルなどの鳥害獣によって被害を受けているが、被害状況をうかがう。どのような対策に取り組んでいるのか。強化を求めるがいかがか。

農産物出荷用段ボールの高騰が激しく、収入にも影響が出る事態となっている。こうした段ボールの物価高騰の影響はつかんでいるか。

伊豆諸島海上貨物運賃補助金交付要綱の第1条1項では、「第1条この要綱は、伊豆諸島における海上貨物運賃値上げによる島民生活への影響を考慮し、予算の範囲内で一部貨物の運賃補助を行うことにより、物価の抑制及び島内産業の振興を図り、もって島民生活の安定に資することを目的とする」としている。
 農作物の出荷に段ボールは欠かせず、価格高騰により、産業への影響が強く出ている。こうした状況を鑑み、
「物価の抑制及び島内産業の振興を図り、もって島民生活の安定に資する」ため、段ボールなど対象貨物の拡大を求めるが、いかがか。

島しょの農業はあした葉や椿油、フェニックス・ロベレニーなど東京の島しょ特有の産品が多くある。こうした産品のブランド化や販路の拡大などの支援で島しょ産業の継続が重要である。都の認識とこれまでの取り組みをうかがう。

価格補償はあした葉だけではなく、島しょ地域の他の産品にも広げるべきだが、都としてどのように検討してきたのかうかがう。


2024年第4回都議会定例会
とや英津子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 気候変動による農業への影響と対策について
東京の都市農業における気候変動の影響について伺う。

回答
 近年、夏季の高温や強い日射により、野菜の生育不良や果樹の品質低下等がみられています。

質問事項
一の2 猛暑対策として、これまでどのような支援を行ってきたのか、都の支援の実績について伺う。

回答
 都はこれまで、農業者に対して、セミナーの開催などを通じ農作業中の熱中症に関する注意喚起や暑さに強い品種などの情報提供を実施しました。

質問事項
一の3 このまま猛暑が続けば、暑さに強い品種の改良や転作、作付け時期の変更など余儀なくされ、離農や大きな負担が想定される。都はどう考え、どう対策を取るのか伺う。

回答
 都は、持続的な農業経営を後押しするため、普及指導員が農業者に対して農作業中の熱中症に関する注意喚起や暑さに強い品種などの情報提供を実施しています。

質問事項
二 有機農業推進計画について
生物多様性条約国際会議では、過剰な肥料と農薬のリスクを2030年までに半減させる目標をもっており、日本でも進めることが求められている。都として過剰な肥料と農薬のリスクを減らすための目標を定めているか伺う。

回答
 都は、化学肥料等を削減することによる環境負荷の軽減を図るため、東京都環境保全型農業推進基本方針を定め、その中で全ての生産者へ環境保全型農業の取組を促すこととしており、土壌診断を通じた適切な肥料の使
用に関する指導などを実施しています。

質問事項
二の2 有機農業のメリットについて伺う。

回答
 都は、有機農業を、環境負荷の軽減が可能で物質循環機能や都市環境の改善に貢献できることから、環境保全型農業の一つとして推進しています。

質問事項
二の3 「有機JAS」認証を取得している生産者は何戸か。また取得するための条件を伺う。

回答
 農林水産省によれば、都内の有機JAS認証生産者や団体は、令和6年11月末現在、10件です。
 また、認証条件としては、化学合成肥料及び農薬の不使用を基本とする栽培のほか、遺伝子組み換え技術を使用していないことなどがあります。

質問事項
二の4 都で進める「東京エコ農産物認証制度」について、認証条件と申請方法を伺う。

回答
 都は、化学合成農薬と化学肥料を削減して作られる農産物を「東京都エコ農産物」として認証しており、インターネットや郵送等により申請を受け付けています。

質問事項
二の5 有機農業を進めるにあたっての課題はなにか。有機農業を進めるにあたり、どのような取り組みをしているか。需要調査の結果と合わせて伺う。

回答
 都は、生産性を確保しつつ化学合成農薬や化学肥料を削減するため、令和6年度には、必要な栽培技術の普及を図るとともに、有機質肥料を使用する際の購入経費の一部に対し助成しました。
 また、令和5年度に実施した都民等へのアンケートでは、42%が「東京エコ100」を購入したいと回答しました。

質問事項
二の6 農家の所得保障は農業を続けて行く上で重要だと考えるが見解を伺う。

回答
 都は、農業者が収益力の高い農業経営を実践できるよう、専門家を派遣するとともに、販売促進につながる出荷箱やパンフレットの作成などに必要な経費の助成を行っています。

質問事項
三 島しょの農業振興について
島しょは、農業生産物がタイワンザルなどの鳥害獣によって被害を受けているが、被害状況を伺う。どのような対策に取り組んでいるのか。強化を求めるが、見解を伺う。

回答
 都は、令和5年度、島しょ地域の3町村から、鳥獣による農作物への被害報告を受けています。町村の実施する囲いわなによる捕獲や生息状況調査等に対し、経費の助成を行っており、引き続き支援していきます。

質問事項
三の2 農産物出荷用段ボールの高騰が激しく、収入にも影響が出る事態となっている。こうした段ボールの物価高騰の影響はつかんでいるか伺う。

回答
 農業物価統計調査によると、令和5年の農産物価格指数は、前年に比べ6.3%上昇する一方で、農業生産資材価格指数は、前年に比べ4%上昇しています。

質問事項
三の3 農作物の出荷に段ボールは欠かせず、価格高騰により、産業への影響が強く出ている状況を鑑み、伊豆諸島海上貨物運賃補助金交付要綱の第1条1項にある「物価の抑制及び島内産業の振興を図り、もって島民生活の安定に資する」ため、段ボールなど対象貨物の拡大を求めるが、見解を伺う。

回答
 都は、令和5年度から新たな海上貨物運賃補助制度を導入し、伊豆諸島の各町村が補助対象に指定した生産品一品目につき一つの梱こん包資材などを対象に、本土から島しょに移入する海上輸送費に対して補助を実施してい
ます。なお、既に大島町、利島村、新島村及び神津島村で運用しています。

質問事項
三の4 都の島しょ特有の産品のブランド化や販路の拡大などの支援で島しょ産業の継続が重要だが、都の認識とこれまでの取り組みについて伺う。

回答
 都は、農業者等の販売力などを強化するため、農産物のブランド化に取り組む農業者等に対し、パッケージのデザイン等への助成や普及指導員を通じた栽培技術の指導を行っています。

質問事項
三の5 価格補償はあした葉だけでなく、島しょ地域の他の産品にも広げるべきだが、どのように検討してきたのか伺う。

回答
 都は、東京農業の振興にとって重要性が高く、主に市場出荷をしている野菜であるアシタバを、野菜生産出荷安定法に基づく国庫補助事業に準じ、指定しています。